日本サン石油株式会社(にほんサンせきゆ、英: JAPAN SUN OIL COMPANY, LTD.)は、日本の石油化学製品製造販売企業。 「SUNOCO」(英語版)ブランドの潤滑油製品、および、自社ブランドの潤滑油製品の製造販売を行う。SUNOCOブランド、および、冷凍機油「SUNISO」については、アジア・オセアニア地域への販売ライセンスを有し、各国への輸出も行っている。
概要
米国の総合エネルギーメーカーであるスノコ (Sunoco Inc.) の日本及びアジア地域の拠点として1966年(昭和41年)8月に米国サンオイルと日本漁網船具(現・ニチモウ)、日本通商、日本勧業銀行の共同出資により設立された合弁会社である。 外資系ルブメーカーとしては唯一、国内に潤滑油製造(ブレンディング)を行う自社工場を保有。自社組織に技術研究所を有し、米国Sunoco Inc.の製品を輸入・販売するのみならず、独自の開発能力、生産能力を持つ。
自社工場である市川工場ならびに技術研究所は、ISO14001(JQA-EM5259)を取得している。
製品展開
エアコンや冷蔵・冷凍庫に使用される冷凍機油では、米国Sunoco Inc.ともに世界的シェアを持つ。また、工業用潤滑油、自動車用潤滑油をはじめとする製品を市場に供給している。
冷凍機油
- SUNISO HCFC、HC、アンモニア冷媒を使用する冷媒・冷凍空調機器の冷凍機油。厳選されたナフテン原油を使用し、特殊な水素化精製により熱・化学安定性に優れる。
- Sunice HFC、HFO冷媒対応の化学安定性に優れたポリオールエステル(POE)系の冷凍機油。対応温度領域が広い上、加水分解安定性に優れる。
工業用潤滑油
- プロセスオイル
- 研削・切削油
- 油圧作動油
- 工業用ギアオイル
- エアーコンプレッサー油
- その他、各種加熱装置の無公害熱媒体油・電気絶縁油。殺虫剤のスプレーオイル、インクオイル、ドアチェッカーの作動油など。
オートモーティブルブ
- エンジンオイル
- ギアオイル
- AT・CVTフルード
- パワーステアリングフルード
- ブレーキフルード
- エアコン添加剤
- フラッシング
- レース用ガソリン
モータースポーツ
研究開発の場として捉え、実戦でのデータを市販製品へフィードバックさせている。チーフ・テクニカル・アドバイザーは、つちやエンジニアリングの土屋武士。「Team KYGNUS SUNOCO」として同根のキグナス石油と共同のレーシングチームを保有している。
4輪
スーパーフォーミュラ
全日本F3000選手権時代、1995年(平成7年)から「Team LeMans」の技術支援を伴うテクニカル・スポンサーを務める。
SUPER GT
2006年から土屋武士と参戦。つちやエンジニアリングへのテクニカル・スポンサーを務め、2009年以降は市販製品を使用して参戦する。
2020年からは、つちやエンジニアリングがGT300クラスへ参戦する「HOPPY team TSUCHIYA」のスポンサードに加え、GT500クラスの「TEAM KeePer TOM's」「TGR TEAM au TOM's」へのスポンサードを行う。GT500クラスへのスポンサード参戦は12年ぶりとなる。
D1GRNDPRIXシリーズ
2001年から大会協賛及びチームや車両のサポートを務める。全車両に市販製品を使用。
その他
ツーリングカー、プロダクションカーレースのチームやジムカーナチームへのサポートも行っている。
2輪
SUNOCOイメージガール
レースクイーン活動を始め、関連イベント・WEBサイト等SUNOCOブランドの普及活動を行う。
- 2004年:実川幸、小林美里
- 2005年:南香織(当時は「向尾香織」名義で活動)、鈴木礼央奈
- 2006年:下島美来、工藤ゆきこ
- 2007年:miho
- 2008年 - 2009年:青依
- 2010年 - 2012年:大山美保
- 2013年:熊本恵
- 2014年 - 2016年:藤井みのり
- 2017年:柚月めい
- 2018年:藤井マリー
- 2019年:後藤佑紀
- 2020年:遊馬りえ
- 2023年 - 2024年:立華理莉
脚注
関連項目
- つちやエンジニアリング
- Team LeMans
- キグナス石油 - 日本サン石油が日本漁網船具(現・ニチモウ)との合弁で設立されキグナス石油も日本漁網船具の石油部門が独立したものだった縁からエンジンオイル等の潤滑油を「Ba:n(バーン)」シリーズとしてキグナス石油に供給している。また、モータースポーツには「Team KYGNUS SUNOCO」として共同のレーシングチームを保有している。
外部リンク
- 日本サン石油
- SUNISO & Sunice



