松橋神社(まつばせじんじゃ)は、熊本県宇城市松橋町松橋にある神社である。松橋熊野宮(まつばせくまのぐう)、松橋権現社(まつばせごんげんしゃ)とも称する。旧社格は村社。
由緒
二つの由緒がある。一つは、1049年(永承4年)、関白藤原道隆が勅を以て勧請し建立した、というもの。
もう一つは、社家である下田家の家伝で、下田家の先祖である下田伊予守惟勝が「当地に熊野権現を勧請するように」、と夢見による託宣を賜った。そこで住民にその旨を相談したが、聞き入れられなかった。すると、この地は常闇になってしまった。驚いた住民は、熊野権現を勧請創祀した、というもの。こちらは年代不詳。
室町時代には、宇土城主の菊池氏や名和氏などの寄進、保護を受けた。1599年(慶長4年)、キリシタン大名小西行長により、社殿の焼き討を受けたので、神体を山中に避難させ、隠し祀った。その後、加藤清正の時代に当地に復興した。
1980年(昭和55年)創建930年祭、1999年(平成11年)創建950年祭が奉祝された。
祭神
- 伊邪那美命
- 事解男命
- 速玉男命
境内社
- 恵比須社(事代主神)、天神社(菅原道真)、水神社(水波能売神)の石の小祠がある。
例祭日
- 夏祭り - 8月1日
- 例大祭 - 10月9日
出典
参考文献
- 下益城郡教育支会編 『下益城郡誌』 1922、(名著出版復刻、1973、臨川書店)417頁
- 林田憲義編 『松橋事蹟考』 松橋町、1974



